画像引用元:大成建設公式HP
https://www.taisei.co.jp/
大成建設は、全国の再開発事業に多く関与していることで知られ、新宿三丁目東地区や川崎駅北口地区、の施工も担当しています。また、明石海峡大橋や中部国際空港を手掛けたことでも有名です。
大成建設の売上高は、大林組や鹿島建設には及びません。ですが開発事業のみの売上高に着目してみると、他のスーパーゼネコン4社以上の売上高があります。再開発では、現時点で全国の法定再開発案件の約20%に関与。5分の1ですが、法定再開発はスーパーゼネコン以外の建築業も参入していますから、スーパーゼネコンの中では圧倒的に多いことが分かります。
大型土木建築に強みを持つ大成建設は、国内および海外で建築、土木の設計と施工、原子力、都市開発など幅広い分野で事業展開しています。
その中で「常に新しいものに挑戦していく」という社風と技術開発力会社から生み出された、環境への負荷を限りなく軽減するスーパーエコビルの技術や長周期地震対策の制震技術や津波対策技術は、日本のみならず、世界中から注目され、大型の海外プロジェクトも数多く手掛けています。
例えば、トルコの海底トンネルの工事では、世界中から注目を集めました。これはアジアとヨーロッパを結ぶ海底トンネルの計画ですが、深い海峡と、激しい潮の流れから工事は難しいと考えられていました。しかし、大成建設では陸上で、あらかじめ作ったトンネルを海底でつなぎ合わせるという技術の提案を行い、その先進的な開発力を世界中にアピールしました。
ボスポラス海峡は、海流が複雑な上に潮の流れも早く難工事になることは最初から予想されていました。しかし、大成建設は2008年8月に、世界最深部である約60mでの沈設を成功させました。 沈埋トンネルの最大設置水深は、このトンネルが完成する前は42.5mだったそうですから、一気に1.5倍もの深度です。チャレンジ精神も大成建設の大きな特徴であり、強みなのです。
実はこの海底トンネルの構想は100年位上も前に考えられていて、トルコにとって長年の夢でもありました。船や吊橋以外の方法で物流が可能になったことから、トルコ経済の活性化にもつながっていくでしょう。
また、大規模工事への挑戦だけではなく、一般向け住宅に取り組んだスーパーゼネコンでもあります。
現在は大成建設ハウジングとして住宅販売事業を分社しましたが、超高層ビルを建てるような企業が一般住宅を手がけるというのは、ギャップがあって大成建設の強い個性を引き出しています。
ちなみにこの一般向け住宅はコンクリート住宅です。東北・北海道エリアでは販売不振から撤退していたのですが、大きな震災や津波、集中豪雨などにも負けない強度が注目され、販売を再開したとのことです。
そして、新しいものを作り出すだけではなく、寺院・歴史的建造物での実績も豊富です。中央合同庁舎の赤れんが棟保存改修や、迎賓館の改装工事、北海道本庁庁舎のリニューアルなどを手がけています。
2017年には浅草寺の雷門の改修が行われたのですが、足場を原寸大の屋根をプリントしたシートで隠すというユニークな手法は、SNSでも話題になりました。
スーパーゼネコン5社のなかで、唯一の非同族経営。1873年に大倉喜八郎氏によって創業されましたが、1946年の財閥解体に伴い、社員が会社を買い取ったという経緯から、社員の会社という意識が非常に強い企業だといわれています。
他のスーパーゼネコン4社はいまだに創業家による経営関与が続き、影響力があるといわれています。大成建設だけが非同族経営なことから「自由闊達」な風土であり、入社年次に関係なく、自由にものが言え、また意見を尊重し合う大成スピリットがあります。
社員持ち株制度がある大成建設グループ理念は「人がいきいきとする環境を創造する」ことで、働きがいのある魅力的な職場環境の実現を重要視しています。こうした理念も、非同族経営から離れた大成建設だからこそ実現しやすいのではないでしょうか。
もともと大倉喜八郎は15大財閥の1つである大倉財閥の設立者です。大倉財閥系で有名な企業はサッポロビールや日清オイリオ、富士銀行などがありますが、これらの企業もすでに大倉財閥のグループからは離れています。
売上高はスーパーゼネコンで3位であっても、現在利益率が高い会社が大成建設です。これは開発事業が続いたことも影響していますが、財閥の関与から離れた自由な社風が、大成建設の成長を支えているのも間違いありません。
現在は開発事業が好調で、開発分野では他社を圧倒している大成建設。法定再開発案件の約20%に関与していて、利益率も上昇しています。
そして社員持ち株制度があり、非同族経営で自由な社風を持つ大成建設は、スーパーゼネコンの中では個性が強くチャレンジ精神も強い企業です。
大成建設のチャレンジ精神、そして技術力を象徴するのが難工事であるトルコの海底トンネル工事。世界最深部での沈埋トンネルの設置は大成建設の技術力、ひいては日本の技術力を世界にアピールする結果となりました。
また大きな工事だけではなく、古くから一般向けのコンクリート住宅を手がけるなど幅広い事業を展開、歴史的な建築物の改修工事の受注も豊富といった特徴を持っています。
大成建設は140年を超える歴史の中で、キャッチコピー「地図に残る仕事。」のとおり、日本各地、世界各地で数多くの国家プロジェクトやランドマークの建設に携わってきました。例えば、東京湾アクアラインといった大きな工事や、恵比寿ガーデンプレイスなどの身近な開発事業まで、さまざまなものがあります。
大成建設の「地図に残る仕事。」というサイトでは、実際にプロジェクトに関わった人が紹介され、どのような考え方で建築に関わっているかなどを知ることが出来ます。
まだ現場で働いたことがない方は、実務との関わりや、現場の様子もわかり、やりがいなどをイメージする助けになるので参考になります。
参照元:【PDF】大成建設公式HP(https://www.taisei.co.jp/giken/report/2020_53/pdf/prize.pdf)
大成建設では、「死亡災害「ゼロ」の達成」「第三者災害の防止」「安全衛生水準の向上」という3つの安全衛生方針を掲げています。特に「安全衛生水準の向上」については、労働安全衛生マネジメントシステム「TAISEI OHSMS」に基づいたPDCAサイクルの実施・運用によって、職場内のリスク低減とともに作業所関係者の安全衛生教育に努めています。
大成建設では、多くの法定開発案件に関与してきたノウハウとネットワークを生かすことにより、お客さまの事業に関する企画提案から設計・施工から運営に至るまで、収益性のある計画を提案。地域文化に根ざした「新しい価値」の提供を行っています。さらに、国内外の自社投資開発事業を手がけていくことにより、地域の魅力向上・自社の収益拡大を目指すとともに、まちづくりへの貢献を行っている点も特徴といえるでしょう。
商号:大成建設株式会社 (英文名 TAISEI CORPORATION)
創業:1873年(明治6年)10月
設立:1917年(大正6年)12月28日
資本金:122,742,158,842円
本店所在地:〒163-0606 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 新宿センタービル
電話:03(3348)1111
従業員:8,579名(2022年3月31日現在)
支店
大成建設は、高層ビルやトンネルの技術に強みを持ち国内外の大規模工事を多数手掛けるスーパーゼネコンです。そのため、現場監督や施工管理の就職難易度も高く、未経験者で実績や資格を持ってないと状況は厳しいと思われます。
まずは人材派遣で資格取得に必要な実績を積み、現場監督になることをおすすめしますが、派遣会社選びも現場監督になるためには大切で、派遣先の取引実績に大手建設会社のようなところがあるかといった点や資格取得のためのサポートをしているかなどといったところには注意する必要があります。
派遣業界でのシェアも高く希望エリアで働けるテクノプロ・コンストラクションであれば、転勤などの心配もなく安心して現場監督へのキャリアアップを目指すことが可能です。
父が土木の仕事をしていた影響で建設関係に興味を持ちましたが、土木だと父に教えられるばかりになるなと思い建築分野へ。人の生活を豊かにできる仕事をするためにゼネコンを志望し、数ある会社との出会いの中で、仕事に誇りを持ち、楽しそうに仕事の話をしてくれた大成建設の方に魅力を感じ選びました。
最初に配属されたのは病院の新築工事の現場で竣工まで関わらせていただきました。自分の描いた計画通りに工事が進んでいく様や、完成した建物が実際に使われているのを見てこの仕事を選んで良かったと思いました。
また、職人さんとの絆も仕事の魅力の一つで以前所属していた現場の職人さんから連絡をいただくと自分の役目を果たせていたと感じられ、さらに頑張ろうという気持ちになれます。
仕事をこなして一日でも早く戦力となれる人材になり、尊敬する先輩方に追いつきたいです。将来は感謝や思いやりの気持ちを大切にして、関係者全ての方が働きやすい現場となれる施工管理者になりたいです。
魅力的な人がいたことと、入社後に様々な経験ができるのではと思い大成建設を志望しました。開発、設計、エンジニアリング、営業など建設において必要な部署や人が全て揃っており、様々な分野のお客様との接点も期待できました。どんなものを作りたいかという思いも決まっていなかったので設計の対象が幅広い大成建設はとても理想的でした。
チームで挑む業務で、チームで提案をし、お客様に満足していただいたり、それぞれが役割を果たせたと感じたときはとてもやりがいを感じます。実際のプロジェクトで、チーム全員がプロフェショナルとして難しい課題をクリアしていけば高い目標も達成する事ができると学ぶ事ができました。
全く新しい分野への挑戦の際にも、あらゆる分野の専門家が集まり、実際に採用され、お客様の業界での成長の後押しにもなれました。
自分は性格が固めで自己開示が苦手なため、積極的に人と関われるように自分の行動や考え方を変えていきたいと思っています。将来的にもこの人と働くプロジェクトは楽しいと思ってもらえるような人になりたいです。
スーパーゼネコンの一角であり、規模の大きい工事に携わることができると共に、自分が研究開発した技術が現場に適用されて使用されるという直接的なやりがいを感じれると考えたため。(後略)
引用元:OpenWork(https://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000000FqfB)
若いうちから、プロジェクトを任されるため、非常にやりがいがある。 また、年代構成としても、課長クラスと若手が多いため、若手に複数プロジェクトを任せることも多い。 設計フェーズだけでなく、現場フェーズにおいても、深くプロジェクトに関与することになるため、 設計的知見だけではなく、建設工程の初めから最後まで一貫して関与することができ、竣工時には、多大な達成感を感じることができる。(後略)
引用元:OpenWork(https://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000000FqfB)
道路や橋、トンネルなど絶対的に安全であるという信頼があって使われる構造物を作りたいと思ったのがきっかけです。また、大成建設では女性だからと特別ではなく男女問わず1人の人間としてみてくれる会社だと感じて志望しました。
入社後最初に配属されたのは河川分派施設の現場でした。主担当ではありませんでしたが、何もない平地からスタートして構造物を作る躯体構築工事を経験できました。足場を組み立て、鉄筋・型枠を組み、コンクリート打設の作業を繰り返し、何もなかったところに大きな躯体が出来上がり、その感動は忘れることはありません。
現在は主担当として躯体構築工事に携わっており、自分のような若手の計画が現場に反映されて工事が進んでいく仕事には本当にやりがいを感じています。
今はまだ足りない事がたくさんあり、日々の仕事の中で先輩方に頼ってしまう部分が多くあります。しかし、これからもっと大きなやりがいを感じるために、今の自分に不足していることを補い、先輩方のような段取り力や判断力を身に付けて部下に頼られる存在になりたいと思います。
大成建設の社員の1日のスケジュールについては、公式サイトに見当たりませんでした。
2016年度に入社し建築施工の現場で働くスタッフは、地上に建物の骨組みをつくる地上躯体工事を担当するなど、現場にでて責任ある仕事を任されているようです。
港区にある虎ノ門エリアは、近年交通インフラの整備が進められ、都内でも指折りの国際ビジネスエリアへと変わりつつあります。
大型ビルが複数建築されており、さらに地下鉄の新駅も登場。以前とは全く違う姿になってエリアです。
そんなエリアで国内だけではなく海外のVIPをもてなしてきた日本を代表するホテル「ホテルオークラ東京」。そんなホテルもエリアの開発の流れに合わせて、新本館「The Okura Tokyo」になります。
最先端のオフィスとインターナショナルなホテルが溶け込んだ「オークラ プレステージタワー」と日本の美を焦点にあてたつくりの「オークラ ヘリテージウイング」です。
創業当時から大切にしているオークラブランドと、新たなホテルオークラを見事に表現しています。そんな2つの建物の建築を手掛けているのが大成建設です。
2015年8月31日、旧ホテルオークラ東京本館の最終営業日。メインロビーにてコンサートが開催。ホテルオークラを愛した多くの関係者が旧本館との別れを惜しんでいました。
それほど多くの人から愛され続けた伝統あるホテルの変貌を、ぜひ見てもらいたい。
ホテルオークラの建て替え工事の話が持ち上がったとき、すぐに計画を移すことはできませんでした。
それはホテルの敷地全体が、将来へ向けた都市計画において行政から公園に指定されていたからです。その後模索するも、なかなか計画をすすめる手段が見つかりませんでした。
2013年に入った時に、ようやく民間の力を活かし公園づくりと都市開発を両立して推進する新しい制度が創設。それによってプロジェクトが進められる環境を整えることができました。
新しいホテルオークラ東京本館の設計は、大成建設だけで行う訳ではありません。6つの設計事務所からなる設計共同体によって設計が行われます。
新本館の計画では一団地認定や容積認定、バリアフリー法認定など様々な制度を活用。施主の要望を実現するため、基本設計が進められました。
そして実施設計でより詳細に検討を行いプランが完成する運びになります。
このような大規模な工事は通常43カ月程度必要になってきます。しかし今回は工事を37ヵ月でやり遂げなければなりません。
そのため工事の序盤では解体工事と新築工事が並行して進められることになりました。土地の形状などから、地下工事を上から下へ工事を進める逆打ち工法が採用。
工事は工程通りに進められ、2019年6月新しいホテルオークラとして生まれ変わります。
取材協力会社
株式会社テクノプロ・コンストラクション
スーパーゼネコンをはじめとした、建設業界大手を中心に、質の高い技術を提供できる人材を派遣している、テクノプロ・コンストラクション。
2000名近い技術者のうち、未経験者からベテランまで幅広いメンバーが在籍しています。誰もが知っている有名なビルや施設など、数多くの優秀な建設技術者たちが活躍中です。 施工管理や建築について学べる1ヵ月の研修や、先輩担当者のフォロー・サポート体制が充実しているため、未経験で不安なかたもすぐに現場監督になれる環境が整っています。