画像引用元:竹中工務店公式HP
https://www.takenaka.co.jp/
寺社仏閣の造営を主業に、江戸時代中期の1610年に誕生した竹中工務店。明治時代には、ヨーロッパの建築技術を導入し、神戸などで数々の建築物を施工し、その名を知られるようになりました。
「工務店」という言葉を生み出し、初めて社名にしたのも、実は竹中工務店なのです。
また1984年には、民族遺産として、消えゆく日本の大工道具を収集、保存し、さらに展示を通じて後世に伝えていくことを目的とした竹中大工道具館を開設。日本で唯一の大工道具の博物館と言われています。
唯一の博物館ができるほどの400年以上の歴史。竹中工務店は棟梁精神を貫き建築の本来の姿である設計と施工を一貫して請け負ってきました。設計と施工それぞれ専門の会社に頼んだ方が良いと言う声もありますが、それでもなお竹中工務店を選ぶ人が絶えないのは設計施工一貫にこだわることによるメリットをお客様が感じているからです。
建築の信念と考える「工務」に「店」を組み合わせたのはお客様を第一に考えて仕事をする表れです。お客様の想いや要望を叶えてきたからこそ長年の歴史を歩んで来られたのでしょう。そしてその長年の実績は信頼へと反映され、今もなお大手の工務店として日本全国で新たな実績を残しています。
1970年に大阪万博パビリオンの設計施工に携わった竹中工務店は、2025年に55年ぶりに大阪で行われる万国博覧会のサポートを行います。普段工務店との関わりの少ない人もこういった公の事業を通して竹中工務店の実績を知ることができるのはやはりその長い歴史にあると言えます。
自社の施工した建築物に、仕事に携わる誇りを込め「作品」と呼ぶことで知られている竹中工務店。
「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」ことを経営理念にしているだけあって、特に設計や品質に対する評価は高く、スーパーゼネコンの中でもBCS賞(優秀な建築作品に与えられる賞)を多く受賞しています。
また、国内トップクラスの施工実績以外にも、竹中工務店の設計部からは、多くのアトリエ建築家が輩出されており、大手ゼネコンの中では特徴の強いゼネコンと言われています。
作品主義を会社理念としている竹中工務店はそのこだわりのために設計に携わる人材を必要だと考えています。一級建築士の数は2483人。それ以外にも構造設計一級建築士は2018年の時点で218名、設備設計一球建築士は76名。
これだけの資格を保有している社員が在籍しているのは業界でもトップクラス。会社の方針としても国家資格や民間資格の取得を講習などでサポートしています。
多くの優秀な人材の在籍によって、これまでに国内の収集建築作品を表彰するBDS賞設計112件、施工220件、長期維持保全の実施や優れた改修をした建物が選ばれるBELCS賞設計32件、施工66件。
さらに、日本建築学会作品選集など施工のみを除いても技術賞や振興賞を30件以上表彰されるなど、実に多くの成果を出し技術だけでなく品質にこだわってきたことがわかります。
竹中工務店では様々なこだわりを持って長年にわたり品質を高めることを守ってきた会社です。時代の流れとともに多くの変化がありますが、竹中工務店は職人としての信念を忘れずに品質を追求しています。
多くの経営者にとって目標になる株式の上場。知名度も上がり社会的な信用が向上するなど、メリットばかりがもてはやされることはよくありますが、経営の自由度が大きく制限されてしまうというデメリットが声を大きくして語られることは極めて少ないと言えます。
そんな状況の中で、効率優先で株価の上昇だけを目的とする株主など、特定の利害関係者だけを意識することなく、長期的視点に立ちながら、工務店ならではの考え方で「最良」を追求できるのは非上場である、竹中工務店だからこそできることです。
竹中工務店が「最良」の建築を追求する取り組みの一つに2025年グループ戦略としてグループをまちと捉えた活動があります。まちを作るには建設事業だけではなく、グループ各社との連携がとても重要。グループ各社が一体となって、それぞれの専門分野とサービスを活かすことが互いのステップアップにつながると考えています。
竹中工務店はその中で建設技術を持ってお客様や社会にとって「最良」のパートナーを目指しています。この「最良」とは今現在の建築物に対するものだけではなく、何十年、何百年と未来を見据えた資産形成に貢献すること。
そして業績だけを追求するのではなく、全体を捉えてさらに長期的な視線を忘れずにいることを重要視。現在まちづくりの視点でも環境保全を考慮するなど様々な活動をしており、今後も広がっていくでしょう。
竹中工務店は創業400年以上、棟梁精神を貫き建築の本来の姿である設計と施工を一貫して請け負ってきた会社です。グローバル化や多様化が進む社会の中でも棟梁精神を受けつぎ、長年に渡り大切にしてきました。
竹中工務店が棟梁精神を持った社員が築き上げてきた建築物を「作品」と呼ぶのも建築を未来に向けた社会の資産を考えて大切にしているからこそ。建物に関わる全ての人たちが、時代の文化を後世に伝えるべく様々な思いを形に変えています。
竹中工務店は「作品」を生み出すために計画から品質を高められるよう設計と施工を一貫することを重要視。それぞれの専門家の「最良の作品を残して社会に貢献したい」と言う想いが結びついて最良の作品が創造されます。
竹中工務店のこだわりは職人の誇りを忘れずに常に品質を高めること。品質管理活動や数々の技術賞など多くの賞を取得するなど長年に渡り評価をされてきました。今後もこの信念は変わることなく品質を追求します。
竹中工務店は目先だけでなく100年先に社会や文化に貢献できる「最良」の建築物を残せる資産形成を考えています。短期的な業績重視ではなく、環境保全などまちと捉えた様々な活動で長期的に社会に貢献できることを大切にしています。
竹中工務店の建築プロジェクトは、多彩なスタッフの総力を結集させて作り込んでいくところに特徴があります。
企画提案の時点では、受注の可能性を検討するために最適なスタッフを組織して建築主への提案を行います。受注後、設計段階においては各部門と連携しながら検討を重ね、プロジェクト実現に最適な体制を組織し、着工、施工へと進みます。
また、建物引渡し以降も、継続的に保守、管理を行い長期的に品質を保証。
オフィス建設プロジェクト「キャピタグリーン」2014 シンガポール
CapitaGreenは、シンガポールのビジネス中心街に建設された新しいランドマーク。新しい省エネ技術が導入され、数々の建築賞を受賞しています。
参照元:竹中工務店公式HP(https://www.takenaka.co.jp/majorworks/prize/2022/index.html)
竹中工務店では、安全衛生方針として「災害、事故の撲滅を図り 安全で快適な職場を実現する」を掲げています。従業員や協力会社が一丸となり、安全衛生管理活動に徹すること、労働安全衛生に関連する法規や社内例規の遵守、品質保証体系に基づいた安全衛生管理の実施、さらに教育を実施することによって安全衛生意識の向上を図ることを活動指針としています。
竹中工務店では、さまざまな課題やニーズに対するソリューションを提供しています。例えば「建物を維持保全し、資産価値を保ちたい」というニーズに対しては、維持保全計画書の作成などを含む建物を健全に使い続けるためのサポートや、建物診断、さらに建替・改修判定など資産価値を向上させるための提案を実施。このように、さまざまなソリューションを提供することによって、幅広い課題を解決していきます。
竹中工務店のスタッフの声をご紹介します。
多くの建設会社から竹中工務店を選んだのは就職活動にて出会った人に魅力があったからです。自分の思いと同様に思いをかたちにする熱い思いを知り、自分も竹中工務店の社員として働きたいと思いました。
オフィスビルのプロジェクトに参加しています。毎日の業務内容は足場の計画と躯体工事などの工程表作成、コンクリート打設計画・実施などです。
作業所は全員が一丸となり、より良い作品を完成させるために毎日真剣勝負で挑んでいます。その中で自分の役割や責任をしっかり果たして、出来上がっている建物を見られるのが最大の魅力です。将来の夢は、世の中のためになる作品を一つでも多く残せるようにすることです。そして建設現場に勤務する女性のロールモデルになって、女性が活躍する場を開拓していきたいです。
学生時代の研究にて竹中工務店の建物で実験を行い、その際に案内してくれた社員の方が忙しいにも関わらず丁寧な対応をしてくれたのが興味を持ったきっかけです。
また、先輩が竹中工務店に入社していましたし、何社か訪れたゼネコンの就職説明会でも担当者の方の熱意を感じ、自分の話も親身になってくださりと魅力的な人を引き寄せる会社だと感じたことが志望動機です。
新入社員研修が終わった後に超高層ビルのプロジェクトに配属され、逆打ち工法の採用のための事前工事計画を担当しています。自分の検討した内容が採用されたり、すでに工事の中で形になって使われています。作業所では進行具合や品質チェックなどをしています。
自分が考えて計画した物事が実際に施行され、すぐに結果が目の前に現れることです。自分のアイデアが採用されて、計画通りに進んだり、工期が短縮やコスト削減ができたときは他にはない喜びを感じられます。
将来の夢は、これから関わっていくお客様や社員、作業員など一緒に仕事をする全ての人にまた一緒に仕事をしたいと思ってもらえるような人間になりたいと思います。そして多くの思いをまとめ上げて作品を世の中に残していきたいです。
会社説明会に行った際に、先輩社員の方が楽しく仕事をしているのだろうなという印象があったのがきっかけです。もともと施工管理の仕事がしたくて就職活動していたのですが、大きな建物の建設に携わりたかったので、大規模物件も可能なスーパーゼネコンを選びました。
建築主や設計事務所や核協力会社との打ち合わせを行って、設計図を具体的にする仕事をしています。また、現場では工事の進み具合を管理し、品質に問題がないかをチェックなども行い、必要に応じて、作業員に是正指示をするなどもします。
多くの人と模索してより良い方法を見つけて、より良いものを作っていく過程がとても楽しく魅力を感じます。また、日々の進捗状況が目に見えてわかり、自分の計画や成果がわかるのも面白いと思います。今はまだ経験不足で知識も足りず周りの方に助けていただいていますが、将来は自分で考えて周りの人と引っ張っていける所長になりたいです。
過去の実績が多く、特命受注が多い点。自社設計部門が発達しているため、 設計施工のプロジェクトでは設計、施工間のコミュニケーションは比較的スムーズに進む点。 社内の施工関連の規則、ルールがまとまった資料が整備されている。(後略)
引用元:OpenWork(https://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000000G1Vw)
ある程度規模の大きな仕事に携わることができ、自分のした仕事が建築物として世の中に残り続けるのは、やりがいにつながる。(後略)
引用元:OpenWork(https://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000000G1Vw)
長い歴史になかで培われた他社とは異なる特徴的な企業文化がある。非上場・オーナー経営者の存在や、土木工事を請け負わない建築専業、設計に力をいれており設計のためには高コストも厭わない、設計施工一貫を標榜していて自社が手掛けた建築物への思い入れも同業他社以上に強いと思う。(後略)
引用元:OpenWork(https://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000000G1Vw)
8:30 メールチェック、昨日までの作業の見直し
9:00 プロジェクト各担当者との打合せ
10:00 デスクワーク
12:00 昼食
13:00 作業所との打合せ
17:00 作図・プレゼン資料作成など
建築設計士の場合、上記のようなスケジュールで1日を過ごします。
近鉄大阪阿部野橋駅を中心に都市部が広がる阿倍野エリア。
そこにそびえたっているののが「あべのハルカス」。今ではランドマークともなっているスポット「あべのハルカス」も竹中工務店が手掛けています。
当時のあべのハルカス建築予定の場所は、商業施設が立ち並んでいるスポット。さらには縦横に鉄道が通っているような都市の中心部です。
そんな場所に超高層複合ビルを建築するのは非常に至難の業。かつてない無謀なチャレンジとも思える工事だったとのこと。
それはあべのハルカスの高さが日本一(2019年11月1日現在)というだけではない。周辺環境こそ、工事を妨げている要因です。市街地に巨大建築を建てれば、多数の制約をクリアしなければなりません。
たとえばあべのハルカスを建築するためには、約5万トンにも及ぶ鉄骨、約8万㎥以上のコンクリートが必要になります。しかし、それほどの多くの資材を運び入れられる主要なゲートは1ヵ所。
何を、いつ、誰が搬入するのかなど、前もってしっかり考えて行いと、トラブルを招き、工事の遅れを招いてしまう可能性が高まります。
さらに6年という工期の短さも作業を焦らせる要因に繋がるだろう。
あべのハルカスほどの大きな建築をするためには、容積率を緩和してもらうことが必要不可欠です。
緩和がなければ、日本一の高さなど描いた夢にすぎない。プロジェクト開発を担当するスタッフは、企画の立案や課題点の整理、解決策の提示を行う作業に追われていたそうです。
あべのハルカスが立ち上がれば、世界にも日本の建築デザインの美しさを世界にも発信できると考えていました。外観や主要な内観が徐々に具体化され、設計はさらに細部へと進行。
細部の設計が決まらなければ、工事はスタートすることができません。また利用者の使い心地を決める重要なカギも細部の設計でしょう。
そのため建築設計の担当しは、妥協を一切せずに細部までこだわり抜いたデザインを描きあげています。
ありとあらゆる専門家が、妥協なき仕事を行ったからこそ、世界に誇れる建築物「あべのハルカス」が完成したと言えるでしょう。
トラス階が設けられるのは地上約70m。そこから空中へ約25mせり出すようにして鉄骨を組み立てる『オーバーハング』と呼ばれる形状の設計です。
作業現場の真下は、営業中の百貨店なので、事故は絶対に起こせません。そんな厳しい環境下で作業を行うことは精神的にもストレスがかかることです。
そのため作業工程は30分刻みで作成。人の動きだけでなく、資材の動きも詳しくスケジュールに組み込みます。
また鉄骨1本1本のボルト締めや溶接を行う際の手順へと反映させ、全体が組み上がった時にはオーバーハング先端における“たわみ”が発生しない工事手順を実現しました。
建築に携わる全てのスタッフが一丸となることで、事故も起こらずに見事に作り上げることができたのでしょう。
社名:株式会社 竹中工務店
本社所在地:〒541-0053 大阪市中央区本町4丁目1-13
資本金:500億円(2022年3月現在)
売上高:1兆2,604億円(2021年度連結)
建設業者許可番号:国土交通大臣許可(特-1)第2744号 (般-1)第2744号
従業員数:(2022年1月現在)7,757人
資格者数(2022年1月現在)
竹中工務店は、グループ内にさまざまな分野の会社があり、事業内容も多様なことから、求める人材や職種も多岐にわたっています。
しかし採用は、新卒の他は、戦力としての採用に力をいれており、実務経験が5年以上や、1級建築士、1級建築施工管理技士などの有資格者を対象にしています。そのため、実績や資格を持ってないと厳しいというのが現実です。
では、こうした状況の中で現場監督になるにはどうしたらよいのか。
まずは人材派遣で現場での実績を積みながら学科試験の勉強を行い、2級資格を目指すのがおすすめです。しかし、未経験から建設業、現場監督を目指すことには大きな不安もあると思います。そんなときは、きめ細やかなフォローをしている派遣会社を選ぶのがよいでしょう。
例えば、テクノプロ・コンストラクションでは、人材育成制度が充実しているので、安心して資格取得を目指すことができます。
取材協力会社
株式会社テクノプロ・コンストラクション
スーパーゼネコンをはじめとした、建設業界大手を中心に、質の高い技術を提供できる人材を派遣している、テクノプロ・コンストラクション。
2000名近い技術者のうち、未経験者からベテランまで幅広いメンバーが在籍しています。誰もが知っている有名なビルや施設など、数多くの優秀な建設技術者たちが活躍中です。 施工管理や建築について学べる1ヵ月の研修や、先輩担当者のフォロー・サポート体制が充実しているため、未経験で不安なかたもすぐに現場監督になれる環境が整っています。