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カッター工法とは?

カッター工法の用途

カッター工法とは、設置して固定したレール上をカッターのついた機器が移動しながら、鉄筋コンクリートを切断する工法です。「ウォールソー工法」とも呼ばれます。ビルをはじめとするコンクリートの建物の解体で活用される工法です。

ダクト孔やドアや窓の開口部、外壁の切断など、切断作業に関するさまざまなシーンで採用されています。コンクリート以外に、アスファルトやアースロック、ブロックやレンガなど、幅広い用途に利用可能です。

カッター工法には湿式と乾式がある

カッター工法は、作業時の水の有無によって「湿式」と「乾式」に分けられます。一般的に多いのは湿式です。水を使って粉塵の発生を防ぎます。また、切断時に発生する摩擦熱を冷やせるのも湿式の特徴です。

乾式は、水が階下に垂れる恐れがある場合など、湿式では対応できないケースで使われる方式です。湿式のデメリットをカバーできる反面、「大量の粉塵の回収」をはじめとする手間が生じます。

カッター工法のメリット

公害対策に有効

カッター工法のメリットは、公害対策として優秀な点です。過去、コンクリートの切断や破砕する道具はブレーカーやピッチングハンマーでした。その場合の問題は騒音や振動、粉塵などの公害問題です。

カッター工法はこれらの公害問題を解決できる工法。騒音・振動・粉塵の飛散が少ないからです。柔軟性が高く、カッター工法が使えないケースはほとんどありません。さまざまな切断作業がスムーズに行えます。

営業中の施設でも工事可能

営業中の店舗や商業施設や公共施設での解体工事が行えるのは、カッター工法の強みです。住宅密集地で、近所に迷惑をかけずに工事が行えるのもメリットと言えます。

安全で正確で長距離の作業でも手間がかからない

カッター工法は、切断するコンクリートにレールを設置し、加圧式の切断機を移動させて切断していきます。平面のみならず斜面でも切断可能。レールが固定されているので、「スピードを重視しながらも正確に切断したい」といったケースで特に助けになるでしょう。

アタッチメントは複数あり、中には50センチもの深い切断に対応できるものも。長距離を切断したい際にも、レールに沿って移動するためブレが起こりません。

カッター工法に使われる切断機は小回りが利き、角度や場所の制限も少ないため、幅広いシーンで活躍します。