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現場監督が持っておくべきアイテム

現場監督がアイテムにこだわるべき理由

現場監督にとって、良い仕事道具とは要領よく仕事を進めるもの以外にも、自分の生命も守ってくれるものです。

たとえば高所で作業する時に、使い古した安全帯を使っているとします。そのうちに限界が来て壊れてしまえば、命に関わる重大事故につながりかねません。

もちろん作業効率も向上します。手袋一つ取っても、内側の摩擦が弱いと道具を落としやすく、スムーズな作業はできません。機能性が高い電卓があれば、原価や寸法の計算、スケジュール調整の際に重宝するでしょう。

一つひとつは大して時間の掛からない作業かもしれません。しかし細かい作業を数多くこなさなければならない場合は、使い勝手にこだわったアイテムのほうがストレスはたまりにくく、結果として仕事全体の効率化につながります。

現場監督なら常備しておきたい基本装備

手袋は作業効率と安全面でも重要

手袋は、物を運ぶ・ドライバーやドリルといった道具を使う時などあらゆる場面で活躍します。

素手で直接触ってはいけないものを万が一触ったとしても、手袋を付けておけば怪我を減らせるのです。滑り止めが付いている手袋なら、道具や重いもの、はしごを登る時もしっかりつかめます。

作業効率と安全のためにもこだわりたいアイテムの一つです。

安全帯は命を守ってくれる心強いアイテム

安全帯は特にこだわりたいアイテムです。安全帯がないと、高所での作業は安全にできません。大きく分けて「フルハーネス型」と「胴ベルト型」の2種類です。

フルハーネス型は、腰や胸など全身を支えます。胴ベルト型は、胴回りを固定するのが特徴です。他にも傾斜のある場所で使うタイプをはじめ、現場の特性に合わせた安全帯が選べます。

生命を守る安全靴やヘルメット

安全靴やヘルメットも甘く見てはいけません。安全靴は先芯でつま先を守り、滑り止めが付いた靴です。JIS規格やJSSA規格など、現場ごとに適したアイテムを選びましょう。安全靴はいくつか用意して履き回すと、手入れがしやすく長持ちします。ヘルメットも同様に、必ずJIS規格のマークが付いたアイテムを選んでください。

アイテムを入れる腰袋があると便利

現場監督は、複数の小さなアイテムを使い分けなければなりません。ポケットにすべて入れてしまうと使い勝手も悪く、転んだりぶつかったりした時に大変危険です。

収納専用の腰袋を用意すると、スムーズに出し入れできて便利でしょう。持ち歩くアイテムの種類や量を考慮して、自分に合った腰袋を選んでください。

スケールは寸法を正確に測る必須アイテム

現場では寸法を測る場面がたくさん出てきます。

現場作業用のスケールとしては、5.5メートルまで測れるタイプが一般的です。10メートルまで測れるタイプもありますがその分重くなるため、持ち運びには不便です。

現場で使用する場面をイメージして、使用頻度の高い「長さ」のスケールを選びましょう。

鉛筆・ボールペン・カッターもよく使う

鉛筆やボールペンは、メモを取るために必要な消耗品です。自分自身で確認するためだけのメモなら、スマホを使うのもいいですが、現場で印を付ける必要も出てきます。場合によっては、すみつけシャーペンやチョークも必要になるでしょう。

カッターナイフは、素早く梱包を解く時に欠かせないアイテムです。

写真が残せるカメラがあれば記録や説明がしやすい

現場監督なら、作業用のカメラは用意したほうがいいでしょう。

スマホでも機能面は問題ありませんが、汚れたり落下して破損したりするリスクを回避できます。

また人によっては、仕事現場でスマホの使用を快く思わない方もいるので、仕事用にカメラを用意するのが無難です。

暗闇でも視界を確保できるライト

手持ちライトがあれば、天井裏や床の下など光が届かない場所でも、ある程度現場の状態が確認できます。ヘルメットに装着するヘッドライトなら、両手が自由なので作業に向いているでしょう。

暗闇での作業の効率が上がり、怪我のリスクも減らせます。

現場監督なら持っておくべき電卓

電卓は、計算することの多い現場監督の必須アイテムです。

寸法の確認や原価計算では、常に正確な計算が求められます。数字の算出をミスすれば、作業全体に悪影響を与えることになり、作業の遅延や損害発生のリスクが高まるでしょう。

計算に自信があり暗算が得意な人でも、電卓は用意しておくべきです。

現場監督の負担を軽減するためのアイテム

工具が増えたら安全帯サポートベルトで負担軽減

安全帯が体に合っていないと、負担が大きくなり体力も削られます。

多数の工具をぶらさげて作業を続けると、重さで体の負担は倍増。安全帯が擦れて痛んだり、腰痛になったりと体の故障の原因になります。

安全帯サポートベルトを使うと、重いものを持つ時や腰への負担を軽減できるのです。

夏の暑さを軽減するアイテムも準備する

現場の過酷な暑さを乗り越えるために、冷却スプレーやロングタオルを用意しておきましょう。

冷却スプレーは暑さ対策以外にも、捻挫をはじめとする怪我の応急処置に使えます。

ロングタオルは通常のタオルより長いので、動き回る現場でも落ちにくくて便利です。

熱中症対策のタブレット

夏場は汗を大量にかき、こまめに塩分補給しないと熱中症のリスクが高まります。

熱中症対策は、水を飲むだけでは不十分です。塩分を手軽に取れる飴やタブレットを用意しましょう。ずっと外にいる場合は、飴だと熱で溶ける可能性もあるため、タブレットがおすすめです。

空調服で熱中症対策と作業効率をアップ

最近の空調服には、熱中症対策がほどこされた画期的なものがたくさん登場しています。

作業着にファンが付いており、風を送って汗の気化熱で体を冷やすものが、一般的にも知られているでしょう。臭い・汗対策もできて、暑さの中でも快適に過ごせるので、作業効率アップも期待できます。

冬の寒さを乗り切るインナー手袋やインナーダウン

冬場の現場はとにかく寒くて、手がうまく動かないものです。

手の可動性を保つアイテムに、手袋の下に装着する電熱式インナー手袋があります。指先から暖かくなり、安全に作業できるでしょう。胴体を保温するインナーダウンや冬用防寒対策インナーもおすすめです。外で動かない時でも、冷えから体を守ってくれます。

ロングネックウォーマーで首元から保温

ロングネックウォーマーは、首元から入ってくる冷気をシャットアウトできます。マフラーだと現場で動いているうちに外れたり、機械に巻き込まれたり、引っかかるなどリスクがあります。

普通の長さのネックウォーマーでは完全にカバーできない隙間も、ロングタイプなら少々動いても問題ありません。

防寒フリーマスクは温かくて埃対策もできる

防寒フリーマスクは首から口元まで温められます。少々埃っぽい現場であれば埃対策としても活躍してくれるでしょう。

粉塵が大量に出る解体現場では使用が難しいので、専用のマスクを用意してください。

防寒対策の定番!貼るカイロ

貼るカイロは防寒対策として定番中の定番です。ポケットの中に入れる貼らないタイプもありますが、現場でポケットの中に手を突っ込んで歩き回るのは、転倒リスクが高まり危険です。仕事中は、両手が自由になる「貼るタイプ」がおすすめです。

保温できる弁当箱で美味しいランチタイム

弁当を持参する場合は、より美味しくいただける保温弁当箱がおすすめです。

忙しい1日の中で、唯一の楽しみが昼食という方も多いはず。外食やコンビニ弁当だと食費もかかります。保温できる弁当箱なら、いつも温かいご飯が食べられて、午後からの仕事の活力にもなるでしょう。

現場監督の作業効率を上げるためのアイテム

腕時計は頑丈さで選ぶ

腕時計は簡単に壊れないタイプがおすすめです。埃や水害、落下のリスクもある現場。時計が壊れやすい環境という前提で考えると、1,000円程度の安物の腕時計ではすぐ壊れてしまうでしょう。何度も買い直し続ければ、お金も手間もかかります。

現場用には、防水や衝撃、防塵などの耐久性が高い腕時計を身につけましょう。少々高くても長く使えるほうが、コストパフォーマンスは良いのです。

野帳でしっかりメモ

野帳は野外での測量を目的に作られたノートです。雨や汚れの多い現場でのメモに適しています。

普通のノートではすぐにボロボロになってしまいますが、防水加工が施されているので、文字が滲まず丈夫です。気に入った野帳を見つけて、仕事の気分を上げていきましょう。

タブレット端末はデータ管理が楽

データ管理を楽にしたいなら、タブレット端末が有効です。紙の資料の場合、汚れる・破ける・紛失のリスクがありますが、タブレット端末なら電子データなので、それらのリスクを避けられます。ペンが使えるタブレットなら、その場で書き込みもできて便利。打ち合わせも効率化できるでしょう。

手ぶらで電話ができるハンズフリーイヤホン

ハンズフリーイヤホンがあれば、両手が自由になるため作業をしながら電話ができます。

現場で荷物を持ちながら歩き回ったり、書類を読みつつスマホで電話をかけるのは煩わしいものです。頻繁に電話対応を行う現場監督にとっては、電話のストレスが軽減するアイテムでしょう。

ラチェットとラチェットフックやカラビナ

ラチェットはボルトを緩めたり、番線を締める時に活躍します。業務内容や現場によっては、持っておいてもいいでしょう。

使えるボルトのサイズは決まっているので、購入の際には注意が必要です。ラチェットフックはラチェットの収納ホルダーとセットで持っておくと、使い勝手が良いでしょう。カギやドライバーなどの小物が多い場合は、簡単にひっかけられるカラビナもおすすめです。

コンパクトな小銭入れが意外と便利

自動販売機やコンビニを利用することの多い現場仕事。ポケットに入る小銭入れを持っておくと、財布の出し入れの煩わしさがありません。

移動の多い現場監督の場合、お札やカードも入る通常使いの財布は、落としたり紛失したりするリスクもあります。安物でポケットに入る程度のコンパクトな小銭入れは持っていて損はありません。

養生テープは養生以外にも使い道が多い

養生テープは作業を効率化する便利アイテム。窓や壁や床など、汚したくない箇所を守るための養生は、現場ではよく行う作業です。養生テープのひと手間で、破損や汚れのリスクを大きく下げられます。

養生以外にも、仮止めやメモとしても使うので、現場では重宝するでしょう。

レーザー距離計は一瞬で寸法が測れる優れもの

長さを測るならスケールもありますが、レーザー距離計を持っていると、計測作業が格段に楽です。ボタンを押すだけで、瞬時に寸法が測れます。ただし、ミリ単位の正確な寸法が求められる場合は、精度という点ではスケールです。

複雑な地形や建物の内部をざっくり計るなら、簡単に寸法が測れるレーザー距離計がおすすめ。時間短縮にも一役買います。

レーザーポインターで打ち合わせをスムーズに

現場での指示や特定の個所を指し示す説明では、レーザーポインターが便利です。指さし確認では、相手が見当違いのところを見ている可能性があり、正しい情報共有は困難でしょう。レーザーポインターなら正確に指し示せてわかりやすく、打ち合わせもスムーズです。

現場監督はアイテムを充実させることで作業も楽になる

現場監督なら、作業効率や安全性を高めるアイテムを充実させましょう。日々多忙な仕事をこなすうえで、ちょっとしたアイテムが体やメンタルの負担を軽くしてくれます。

特に安全帯や安全靴、ヘルメットなどの、命を守るアイテムにはこだわってください。

アイテムを充実させて心にゆとりが生まれれば、仕事も効率良くこなせるでしょう。