建設業経理士は「建設業経理検定」を合格した、建設業界特有の経理ルールを理解している資格を持つ人を指します。資格取得が難しいと感じる人も多いと思いますが、商業・工業簿記試験範囲とかぶる部分もあるため、経理の勉強をしたことがある人なら一から始める必要がなく、チャレンジしやすい資格となっています。
建設業経理士になるには、建設業経理検定試験の1級と2級に合格する必要があります。受験資格は学歴や保有資格などの制限がなく、誰でも受験可能です。1級は3科目、2級は2科目と科目数や難易度が異なるため、2級を合格し、その後1級合格を目指すと合格しやすいでしょう。
建設業経理士はデスクワークで、企業が売り上げや取引などによって財産に影響を与える事項に関してまとめた会計帳簿の作成や、決算関連業務、その他建設業に関する書類などの作成が主な業務内容です。多くの企業がデスクワーク専任で雇用しているため、屋外業務と兼務することはほとんどありません。
建設業経理士が在籍してる企業は、公共事業入札の際に必ず審査を受けなくてはならない「経理事項審査」において有利に進めることができるため、資格取得者は貴重な存在として重宝されます。
また、建設業経理士資格をもつ人が現場監督になった場合、現場で働きながら経理の目線を併せ持ち、原価に対してシビアに作業を進められることが、通常の監督と異なり評価されることもあります。そのため、建設業経理士の資格取得すると、より働きやすい、キャリアアップしやすい環境を整えることができると言えるでしょう。
建設業経理士になると、経理的視点・思考で効率よく作業を行うことができます。現場監督の経験や実績に加えて建設業経理士の資格も持つことで、会社でより高い評価を期待できます。ぜひ、資格取得にチャレンジしましょう。