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プラント建設での現場監督の仕事

プラント建設における現場監督の仕事内容

プラントとは、石油や天然ガス、食品、プラスチックなど身の回りのさまざまなものを製造している工場のこと。プラント建設は一般的な建設よりも規模が大きく、必要な機械や部品が特殊なため、現場監督は大規模なプロジェクトを遂行するためのより高度なスキルや知識が求められます。

プラントとひとくちに言ってもさまざまな種類があり、代表的なものは「建設・食品・化学・環境」の4つ。各プラントによって求められる知識や資格は多少異なるものの、基本的な仕事内容はほぼ同じです。プラント建設における現場監督の主な仕事内容を紹介します。

建設業務

大規模なプロジェクトとなるプラントの建設業務では、工程・原価・品質・安全の4大管理が現場監督の主な仕事内容になります。

工程管理の場合、納期通りにプラントの建設を進めるのはもちろん、プラントが正常に稼働するかどうかも現場監督の重要な仕事です。有資格者を適切な業務に配置し、危険度が高い作業にはダブルチェック体制を設けるなど、さまざまな要素を考慮したうえでの工程管理が求められます。

また、プラントは特殊な機械や設備を必要とすることから費用が高額になりやすく、現場監督はメーカーの選定や打ち合わせをしながら、求められる機能が予算内で収まるように原価管理を行なわなければいけません。そのほかにも導入した機械に不具合がないか、製造された製品の品質に問題がないかの管理も現場監督の仕事です。

安全管理においては、プラントの種類によって石油や天然ガスといった引火性・爆発性のある危険物を扱うことから、建設中はもちろん、建設後の作業中のリスク管理も求められます。

プラントの設計・製造

プラントの設計は、プロセス設計や電気設計、土木・建設設計などさまざまな分野の設計が必要になり、専門的な知識が求められます。そのため、専門職のエンジニアと協力しながらプラントの設計や製造にあたるのが一般的です。

品質検査

プラント建設で製造された製品が、品質を保っているか検査するのも現場監督の役割です。検査計画に基づいて設備の正常作動や製品の最終チェックなどを行なうため、設備と製品に関する製造技術の知識が必要です。

試運転・メンテナンス

プラント建設が完了したら、設備が稼働するか試運転を実施します。問題があれば発注者への引渡し前に解決する必要があるので、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。試運転で問題がなかった場合でも、その後の保守や管理業務を現場監督が任されるケースもあります。

プラント建設での現場監督の年収

プラント建設の現場監督は大規模なプロジェクトの責任を負うことになり、さらに高度な専門知識を求められることから、ほかの現場と比べて平均年収は高い傾向にあります。たとえばゼネコンの現場監督の平均年収が660万円なのに対し、プラント建設の現場監督の平均年収は700万円、大手企業になると800万円にのぼることも。大手だけでなく、中小企業であっても平均年収が高い傾向にあるのがプラント業界の特徴です。

プラント建設の現場監督には経験と知識が要求されるため、年齢に応じて昇給していきます。大手企業だと20代で500万~750万円、30代は650万~1,000万円、40代になると800万~1,200万円にのぼるとのこと。中小企業だと、大手企業の年収に比べて1~2割程度低くなる傾向にあります。

プラント建設の現場監督が年収アップを狙う方法

プラント建設の現場監督が、今よりも収入をアップさせたいなら押さえておきたいポイントを紹介します。

マネージャーへのキャリアアップを目指す

現場監督が年収アップを狙うなら、マネージャーなど責任のある役職にキャリアアップするのが堅実な方法です。プラントエンジニアのマネージャー職であれば、年収1,000万円超えも夢ではありません。

キャリアアップを目指すのであれば、現場監督としての実務経験を積むのはもちろん、1級建築士や1級施工管理技士などの資格を取得するのがおすすめです。また、マネジメント能力やコミュニケーションスキルも意識して磨いておくと良いでしょう。

海外赴任を希望する

海外のプラント建設に派遣されると、手当が支給されるので国内で働くよりも年収が高くなります。また、プラントの新規建設は海外のほうが需要が大きく、なかでも中東や東南アジアの需要が特に大きいので、現場監督としての経験を積むためにこれらの国への赴任を視野に入れておくのもおすすめです。もしも、海外赴任を希望するなら、語学力を今から身につけておきましょう。

高収入を期待できる企業に転職する

プラント建設の現場監督の年収は、大手企業のほうが高収入を期待できる傾向にあります。今働いている会社で現場監督としての経験や高度な知識が評価してもらえていない場合は、もっと待遇の良い大手ゼネコンなどに転職するのも1つの方法です。

より高度なスキルや知識が求められるプラント建設での現場監督の経験があれば、転職を有利に進められる可能性は十分にあります。