現場監督(施工管理)の就職面接では、どのようなポイントと重要視されているか、またよく聞かれる質問についてまとめました。
施工管理は現場に携わる職人さんたちと協力しあいながら、建築物を作り上げる工程を監理する仕事です。突発的なトラブルが起こりやすく、天候のせいで思うように作業が進まなかったり、人材・資材の確保がスムーズでなかったりといった問題は常に考慮しなくてはならないものです。
大きな建造物なら莫大な費用と時間がかかるのが特徴的。中には10年以上かけて施工を行う現場もあります。現場の規模が大きければ大きいほど工事に携わる人の数も多くなり、世代や職種の入り混じった人間関係を築かなくてはなりません。
施工管理の仕事にとって、円滑なコミュニケーションを取れる能力は必要不可欠です。業務を着実に粘り強く進められる忍耐強さや責任感も問われます。自分の作業にだけ没頭するのではなく、プロジェクト全体を見通して、他の人に指示を出したりチームを引っ張ったりするようなリーダーシップも必要となるでしょう。予定通りにいかなくても慌てず、臨機応変に判断を下せる冷静さも大切なスキルの一つです。
施工管理に関する資格を持っていると面接で有利のように思いますが、実務経験の方が重要視されるのが一般的です。なので、資格よりも現場での作業経験を積むことが大切。出身の学部が文系でも理系でも有利になることはないです。
施工管理の資格には、1級建築施工管理技士や2級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士や2級土木施工管理技士などがありますが、どの資格も実務経験が必須。そのため、未経験者可としている募集なら、資格の有無は関係ありません。なお、企業によっては採用後に資格を取得するためのスクールや講座などを設けているところもあり。入社後は資格取得に向けて勉強する意欲があるというアピールをすると良いでしょう。
実務経験がなくては資格を取得できない施工管理の資格。資格取得者は等級によって実務団体が課している受験資格を満たした人材かチェックされます。資格を得るために必要な実務経験は等級によって異なり、どれも国家資格で経験は業務をこなさなくては身に付きません。施工管理の技術は段々と身に付いていくものであり、何もせずに体得できるものではないのです。
施工管理技士の仕事は建築・土木・建設・電気工事・管工事・造園の6つに分かれており、特に建築施工管理と電気工事施工管理は重視される資格になります。資格を取得する際は、この2つの資格取得を目指すのがおすすめです。
マネジメント経験があるかどうかは、経験者の中でも特に中途採用の場合にされる質問です。転職前にマネジメント経験があると、転職にも優位に働きます。どんなマネジメント経験があるのか簡単に説明できるようにしておくと、興味を持ってもらう足掛かりになるでしょう。
経験者の場合、保有資格があるか否かは必ず聞かれます。このときに「持っている資格はありません」と回答すると印象が悪いので、資格は持っていた方が良いです。施工管理技士や建築士の資格を持っている方は積極的にアピールできるでしょう。なお、面接を受ける時点で保有資格がない人は、ただ資格がないと言うのではなく現在勉強中と答えると感じが良くなります。
退職理由と転職理由は似ていますが、少し内容が異なります。退職理由が前職をやめた理由であるのに対し、転職理由は転職しようと決意した理由です。退職理由を答えるとき、前の職場を悪く言うのはNG事項。できるだけポジティブな内容で伝えるのがコツです。
退職理由ではストレス耐性やどのような理由で辞めたのかが見られます。前の職場も悪い職場ではなかったけれど、さらにステップアップしたくなり転職を決めたというように、退職理由と転職理由をセットで上手くつなげられると好印象を与えられるでしょう。
キャリアプランも良く聞かれる質問の一つです。応募先の企業で将来的にどのようになりたいか、具体的に答えることが求められます。スムーズに回答するには、事前に応募企業の展望を把握しておくことや、社員のインタビューなどを参照しておくのがポイント。返答に困った場合は「、御社のホームページで紹介されていた〇〇さんが理想です。」と人名を挙げて説明するのも一つの手です。
企業の面接官は応募者のトラブル解決力を見極めたいと考えています。その能力を確かめるために、「現場でトラブルに遭ったことはありますか?」という質問をすることがあります。上記の質問に備えて、トラブルを解決したエピソードをいくつか用意しておくのが賢明です。例えば、「職人さんと意見が合わず他の施工管理者がケンカ腰になったが、間に入って争いを止めた」など些細なもので構いません。
未経験者の場合は素直に名前とこれまでやってきた仕事など、簡単に職務経歴を紹介しましょう。応募企業先が食いつきそうなトピックを有している場合は、このときにさりげなく触れておくのがおすすめです。
職務経歴を答える際は、できるだけ施工管理で必要となる能力を備えた人材だとアピールするのが大切です。具体的な能力を挙げると、コミュニケーション能力、耐力、数字(計算能力など)が該当します。すべてを満たすのが難しい場合は、どれか1つの能力に絞っても大丈夫。前職とそこで培った能力と施工管理をこなす上で必要とされる能力とをリンクさせられれば、内定率を上げることができるでしょう。
面接官は純粋になぜ業界や職種を変更したのか、理由が知りたいと思っています。そのため、未経験者はなぜ建設業界で働きたいと思ったのか、エピソードを付けて話すと分かりやすく話せると、説得力が増し良いアピールになります。「家をリフォームしてもらって興味が湧いた」や「職人さんがかっこいいと思った」など、身近な経験から発展させるのがコツです。
業界や職種の志望動機に加えて会社の志望動機も質問されます。業界の中の数ある企業のなかで、その会社を志した理由が明確にあれば良いですが、志望動機が上手く見つけられない場合は施工実績を引き合いに出すのがおすすめ。「御社が建設した〇〇のような建物を作ってみたいと思いました」と言えば、その会社でなくてはならない理由として成立します。
どの業界で働いていたとしてもトラブルはつきものです。トラブルを乗り越える力があるかどうかは、施工管理でやって蹴るか否かを見極める重要なポイントとなります。具体的なエピソードを準備するのはもちろん、施工管理に生かせる内容が好ましいです。これまで自分が経験してきたトラブルを思い起こし、その中から施工管理に活かせそうなものを選択しましょう。
施工管理と建築現場監督の仕事は似ていますが、建築現場監督者は現場での管理経験が無くてはできないもの。施工管理よりも豊富な実地経験と知識、管理能力が求められます。
建築現場監督は建築プロジェクトの基礎工事や内装といった作業内容だけでなく、施工期限も含めて「さまざまな作業を総合的に把握する力」が必要です。住宅建築プロジェクトの工程目標を質問することには、管理能力があるかを見極め、プロジェクトの中に潜んでいる問題を発見できる人物を探す意図があります。期限内に目標に到達するためにはどうしたら良いか、逆算できる人物が適任。プロジェクトの工程を把握しているのは必要事項で、クライアントの承認を得るタイミングを的確に理解できている証でもあります。この点は積極的にアピールしましょう。
「建設作業員が使用する安全装具の例を教えてください」というのも、建築現場監督の採用面接でされることの多い質問です。現場監督は作業員の安全を確保する義務があるので、現場の作業員が使用する保護具の知識があるかは重要なチェック項目と言えます。候補者は作業現場での安全性を遵守する姿勢を見せることが大切であり、できれば例を挙げるだけでなく、安全装置を作業員のために発注したエピソードや、実際に利用した経験を話せると印象が良いです。
志望動機を作成するときは、その会社のどこに惹かれたか、会社が持っている技術力などについて具体的に伝えるのがコツです。惹かれたところを具体的に記載すれば、採用担当者に熱意を伝えることができ、「この人にはしっかりとした志望動機があるのだな」と思ってもらえます。
施工管理の仕事ではさまざまなスキルが求められますが、現場監督はさらにリーダーシップが重要です。部活で主将をしていたなど、リーダーとして活動していた経験を具体的に書くと好印象を与えられるでしょう。また、「耐震技術の開発が魅力だった」、「災害を予防する技術に貢献したい」など、技術面を具体的に掘り下げるのもおすすめです。採用担当者に強い印象を残せるだけでなく、誠実な印象を持ってもらうことができるでしょう。このときにボランティアをしていた経験なども記載すると、より人柄に関する評価が高まります。