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電気通信工事現場での現場監督の役割は?

こちらの記事では電気通信工事とはどのようなものか、また工事における現場監督の役割を紹介しています。さらに、電気通信工事の現場監督を務めるために資格についてもまとめました。

電気通信工事とは

電気通信工事とは、「情報通信設備に関わる工事」を指します。情報通信設備には電話やテレビ、インターネットや防犯カメラ、火災報知器、放送設備などさまざまな設備が該当しますが、電気通信工事ではこれらの設備を設置したり、設置に伴う電気工事を行います。

電気通信工事の種類

電気通信工事にはさまざまな種類があります。ここでは、どのような工事があるのかを見ていきましょう。

LAN工事

あるフロア内や建物内など、狭い範囲にあるコンピューターで構築されたネットワークを「LAN」と呼びます。電気工事ではパソコンやプリンターのほか、セキュリティ機器や通信機器といったさまざまな機器をネットワークに接続する作業を行います。特に新しいオフィス設置や事務所の拡張などの際にこのLAN工事が行われるケースが多くなります。

またオフィスのほかにも、マンションやアパートにおけるWi-Fi設置工事やネットワーク機器の設定、LANケーブルの配線工事、光ケーブル工事なども電気通信工事に該当します。

携帯電話基地局工事

携帯電話基地局工事では、携帯電話やスマートフォンなど、モバイル端末に電波を届けるための工事を行っていきます。具体的な工事内容としては、屋内や屋外の基地局建設、電波不感地帯の解消や通信試験、アンテナや無線設備といった機器の設置などが挙げられます。

近年では、マンションやビルなどの屋上に、電波を届けるためのアンテナ鉄塔を設置するといった工事も増えていることから、高所作業を行うケースも多く見られます。こういった現場では落下防止などをはじめとする安全対策がより重要になってくるといえます。

また新しいサービスとして知られる「5G」については、既存のものと同様に基地局のアンテナから電波が届けられる形となっているものの、5Gサービスに対応するために基地局のバージョンアップ作業などが必要であるとされています。

放送設備工事

公共施設や商業施設、学校や病院、店舗など建物や施設の中で情報伝達を行ったりコミュニケーションを取ったりするために使用する放送設備関連の工事も、電気通信工事のひとつとなっています。

建物における放送設備は、私たちの生活の中でも非常に重要なもの。何かあった際に多くの人々に情報を伝えるという大切な役割があります。ちなみに放送設備には一般業務放送設備のほか、非常放送設備や緊急放送設備、音響設備、会議室放送設備などさまざまな種類があります。単に設置をするだけではなく、いざという時にしっかりと使えるように、工事後のメンテナンスも重要である点を覚えておくと良いでしょう。

テレビ共聴設備工事

「テレビ共聴設備工事」とは、簡単にいうとテレビを見るための工事となります。例えば、テレビを見るために建物内へのケーブル引き込みや、テレビ電波の受信のためのアンテナ設置などを行います。

そのほか、集合住宅への地デジ受信設備工事、山間部や人口密度が低い地域に対し、電波の共同受信施設を構築する工事なども行います。

設備機器の設置工事

こちらの工事は「弱電設備機器」と呼ばれる設備を設置する工事のことで、例えば病院のナースコールや店舗・施設に設置されている防犯カメラ、集合住宅などのインターホンなどを設置します。

電気通信工事現場での現場監督の仕事内容

電気通信現場には「現場監督」と呼ばれる役割があります。この現場監督は、監督として工事のさまざまな面に目を向けるという役割があります。具体的には「工程管理」「品質管理」「安全管理」「原価管理」の4つを担当します。

このように、現場監督は電気通信工事における管理業務を行うことになります。特に電気通信工事では高いところに登って行う作業もありますので、安全管理には特に注意する必要があります。精神的にはプレッシャーも大きくなりますが、その分やりがいも感じられる仕事といえるでしょう。

電気通信工事現場の現場監督に必要な資格

電気通信工事現場において現場監督を務めるには、「電気通信工事施工管理技士」の資格が必要となります。この資格は、増え続ける電気通信工事に対応するために設けられたもの。令和になってから新たに設けられた資格となっており、電気通信工事における管理技術者を増やすことが目的とされています。

電気通信工事施工管理技士の資格には、「1級」と「2級」の2種類が用意されています。また、科目試験と実地試験が行われるため、資格取得のためには両方の試験に合格する必要があります。

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