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建設業界の採用事情は?

建設業界の有効求人倍率

「有効求人倍率」とは、全国のハローワークの求職・就職状況をまとめ、厚生労働省が公表している求人数の倍率のことです。雇用動向を示す指標のひとつとなっています。

例えばハローワークにエントリーされた仕事の数が50件あり、働きたい人が100名いれば、「50(仕事の数)÷100(働きたい人の数)=0.5倍」と算出されます。

2023年5月に公表された建築業界の有効求人倍率を見ていくと、「建設躯体工事」が10.46倍、「土木」が6.25倍、「建築・土木・測量技術者」が5.97倍と高い数字になっています。これは企業が欲する人材が確保できず、建設業界がいかに深刻な人手不足であるのかがわかる数値となっています。

参照元:ハローワーク情報サイト~ハロワのいろは~ - 職業別の有効求人倍率(https://www.hwiroha.com/syokugyoubetsu_yuukou_kyuujinn_bairitsu.html

採用が難しい理由

人材不足

建設業界はバブル崩壊やリーマンショックなどで需要が減少したため、倒産やリストラが相次ぎ、業界に関わっていた人材の多くが離れました。その後、震災の復興工事や高度経済成長期に建てられた建設物の解体や再建築、公共工事などの需要が高まったものの、一度離れた人材は戻らず人手不足の状態が続いているのです。

若年層が少ない

 

建設業界には若年層が集まりにくい傾向があります。これは根強い年功序列の風潮や人間関係の疲れ、労働量と比較して賃金が安い、休日がなかなか取れないなどの理由により、一度採用になったとしてもすぐに離職してしまうという状況があるからです。

若年層の場合、他の職種へ転職するチャンスが高いため、労働条件の低い建設業界にとらわれる必要がありません。そのため離職へのハードルが低いのも原因のひとつでしょう。

人材の高齢化

 

建設業界の人手不足の問題は、若年層の減少だけでなく在職者の高齢化が進んでいるという理由もあります。2019年の建設業従業者は、55歳以上が約34%と高齢化が進んでおり、この先多くの人達が引退していくため、さらなる人手不足が懸念されています。

参照元:国土交通省「建設業就業者の現状」(https://www.zenkensoren.org/zenkensoren_cms/wp-content/uploads/2019/02/cf59ab61598d09bbb2401c008d620e73.pdf

イメージがあまり良くない

 

建設業の現場には、3K(きつい・危険・汚い)という重労働のイメージが根強く残っています。

働き方改革によって、少しずつ変わってきているものの、残業時間が多く、週休2日でない会社も珍しくありません。こういった状態が先述した「若年層が少ない」という原因につながるため、働き方を見直す企業も増えつつあります。

建設業界でミスマッチを防ぐために企業が行うべきこと

労働環境の改善

 

建設業界で働きたいという希望者を増やすためには、長時間労働や休日、賃金などの勤務環境を改善することが必要になります。残業時間や休日出勤を減少させ、働きやすい職場を目指すことで離職を防ぐ手立てとなります。

国土交通省においても「建設業働き方改革加速化プログラム」を策定し、建設業の労働環境を是正する取り組みをスタートさせています。

福利厚生の整備

 

特別手当や健康や医療の充実、昼食などのサポート、住宅関連の支援といった福利厚生を充実させることも、求職者を増やすポイントです。福利厚生の種類は多岐多様のため、現場に携わる従業員であっても利用しやすい制度を導入すると喜ばれます。

また、福利厚生の整備は、社員を大切にする企業という印象を与えることができます。

スキルアップ支援

 

資格取得などのスキルアップの支援や人材育成も大切な要素です。現職の業務の幅を広げることのできる資格の取得は、会社に利益や信用につなぐことになるシステムのためにぜひ導入したいものです。

支援や学習できる環境の整備は、従業員にモチベーションを与え、離職を防ぎ、採用を増やすことにも役立ちます。

採用対象の絞り込み 

人材の募集をかける際、以前はハローワークが主流でしたが、今は建築業界専門の人材紹介会社やヘッドハンティング会社を利用する企業も増えています。

こういった専門の会社を利用することで、お互いの条件を絞り込むことができ、相性の良い人材を発掘しやすくなるからです。

まとめ

 

企業側にとって、建設業界の採用事情は非常に厳しい状況です。優秀な人材を集めるためには、現状の働き方の体制を見直し、人が集まるような環境を整えていかなくてはなりません。

また、転職を検討している人は、労働環境の改善に積極的に取り組んでいたり、研修・サポートの体制が充実している企業など、従業員に寄り添ってくれる会社がおすすめ。事前に情報を収集して、長く働けるような会社を選んでください。