ネットワーク工程表は、現場監督の管理業務をスムーズにします。ネットワーク工程表は、複数ある工程表のひとつです。一般的に利用される工程表ですが、作成のポイントやルールがわからないと作成できません。ネットワーク工程表の特徴と用語をご紹介します。
ネットワーク工程表の特徴は、数字と矢印で作業工程を表すことです。①→②→③と左から右、上から下という順番に、数字と矢印で工程を作成しています。他にも、アルファベットで示す作業番号を使用し、作業工程を組んでいくのです。また、ルールとして特殊な用語を使用します。
ネットワーク工程表作成は、特殊な用語を用います。具体的には、アクティビティやイベント、ダミーやクリティカルパス、フロートなどの言葉です。
アクティビティは作業の意味で、「①→②」で使われている矢印のことです。
イベントは①や②のように、整数を◯で囲んだ印です。左から順番に数字を入力します。入力する整数の重複は許されません。
作業の順番を規制するために使用する言葉です。所要時間0の架空の作業を表します。前後関係や相互関係を表すのに用いられるものです。
最も早い開始時刻と、最も早い終了時刻を表します。最早開始時刻は、最早結合点時刻と呼ばれることもあります。
最遅開始時刻とは、記載した時刻までに作業をスタートさせると、工期が遅れない時刻です。工期を考えて、遅くても必ず作業をスタートしなければならない時刻を表します。
最遅終了時刻は、記載した時刻までに終われば、工期が遅れない時刻です。最遅結合点時刻とも呼ばれます。
工程の中でも特に重要な経路を表します。絶対に遅れてはならない作業です。また、1ルートだけという制限はなく、複数あってもかまいません。
フロートは作業の余裕日数を表します。トータルフロートは作業が遅れても工期に影響を与えない余裕日数です。フリーフローは、作業が遅れても、次に行う作業には影響がない余裕日数を表します。
ネットワーク工程表のメリットは、全体の工程を把握しやすい点です。特に重要なクリティカルパスはどこなのかがわかるため、スムーズな工事スケジュールを組めます。他にも工程表はありますが、使いこなせれば現場監督としての武器のひとつになるでしょう。